コラム

9月1日は防災の日

2023.9.20|その他

「天災は忘れた頃にやってくる」という言葉は、夏目漱石の弟子として知られる科学者、寺田寅彦(1878~1935年)の言葉ですが、防災の日は過去を振り返り、将来に備えるための大切な日です。

寺田は大学教授であり、物理学の権威として活動するかたわら文学の才能もいかんなく発揮する多才な人物でした。1923年に発生した関東大震災の被害惨状を目の当たりにし、地震の発生原因やメカニズムを研究し、地震対策に大きな貢献をしました。

当時の常識は「地震は天が起こす自然現象」でしたが、地震は地下の断層が動くことで発生するという説を唱え、地震の発生をいち早く検知し、人々に警報を発することができるように地震計を開発しました。

その後、地震の測定や発生後の速報などの技術は発達し、気象庁が発表する緊急地震速報は、携帯電話のアラームが鳴ったり、TV画面にテロップが流れたりすることで、多くの国民が危険を察知することができるようになりました。

緊急地震速報は、GPS衛星の観測データをもとに、地震の発生時刻、震源地、マグニチュード、震度分布を計算して発表します。緊急地震速報は、地震発生の約10秒前までに発表されることがあり、地震の揺れによる被害を減らすために役立っています。

震度とゆれの状況は下図(出典:東京消防庁Website)のように分類されますが、緊急地震速報(警報)を見聞きしたら、周囲の状況に応じてとにかく慌てずに、まず身の安全を確保しましょう。

内閣府の試算によると、首都直下地震は今後30年以内に70%の確率で発生し、南海トラフ地震は今後30年以内に70~80%の確率で発生するとされています。今この瞬間、今日、明日、いつ発生しても想定内の事象です。

首都直下地震は、東京都を震源とし、マグニチュードは7.5~8.2程度、震度は東京23区で震度7程度、関東地方で震度6強程度。南海トラフ地震は、静岡県の駿河湾から九州の沖縄本島にかけての海底にある南海トラフを震源とし、マグニチュード8.0~9.0程度、震度は関西地方で震度7程度、東海地方で震度6強程度と予測されています。

首都直下地震は、1703年の元禄地震、1923年の関東大震災など、また南海トラフ地震は、1707年の宝永地震、1854年の安政東南海地震、1946年の昭和南海地震など、過去に何度か発生しています。

9月は防災月間です。準備している非常用持ち出し品のうち、消費期限が近い非常食の買い替え、懐中電灯の電池の確認などを行ってみたり、実際に非常用の食品や道具を使って生活してみたりするのもお勧めです。

また自治体によっては、スマートフォンで利用できる防災用のアプリを無料でダウンロードできるようにしています。例えば東京都防災アプリでは、備えの
チェックリストや、ハザードマップ、オフラインでも使える避難場所や避難ルートなど機能が充実しています。この機会に居住地や勤務先の自治体で同様の
情報提供がされているかどうか、確認されることをお勧めします。

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