コラム

もしも突然、病気やケガで 働けなくなったらという不安への備え

2020.9.20|マネー

新型コロナウイルスの感染に限らず、誰もが病気やケガによって働けなくなり、定期的な収入が減ってしまう可能性はあります。もちろん充分な貯蓄があれば乗り切れますが、備えあれば患いなしです。この機会に不測の事態への対策を考えておきましょう。
まず勤務医の場合です。短期間で復帰できる場合は、有給休暇を活用するでしょう。仮に有給休暇が不足する場合は、勤務先の健康保険組合等から「傷病手当金」を受けることができます。業務外の病気やケガの治療のため仕事につくことができず給与等をもらえない時の生活保障*1)として、3日以上連続で休むと翌4日目から支給されます。
支給額は「支給開始日以前12か月の標準報酬月額*2)の平均÷30日×3分の2」の計算式で算出されます。給与の約6割超が保障されるイメージで、最長で1年6か月間に亘って支給されます。
有給休暇と1年6か月間の「傷病手当金」に加え、ある程度の貯蓄等の備えがあれば、家計を緊縮することで乗り切れるのではないでしょうか。ただ高額のローンなどを抱えているなどの特別な事情がある場合は、事前の対策が必要でしょう。
なお加入している健康保険組合等によっては、付加給付制度がある場合があります。例えば地方公務員が加入する地方職員共済組合の場合は、傷病手当金受給終了後、同じ病気やケガで勤務することができない場合に同額がさらに最長で6か月間支給されます。また都道府県単位の医師国民保険組合の場合は、組合ごとに「傷病手当金」の金額や給付期間を定めています。
いざという時のために、勤務先の健康保険の制度を調べておかれることをお勧めします。
次に開業医の場合です。開業医は自ら稼がないと収入は減少しますから、万が一働けなくなった場合の対策は不可欠です。留意すべきことは、「傷病手当金」は加入している健康保険によって給付内容が大きく異なる点です。

 

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