地域共生社会に対応する “地域対話型”の診療所経営
2020.3.20|医療経営
患者さんや地域住民の声に耳を傾けていますか?
「患者さんの声は日々の診療で自然と聞いているはずだから大丈夫」と考えられる方が多いのではないでしょうか。日々の診療のなかでドクター本人のもとに届く声は非常に限定的です。ドクターと比べて話しかけやすそうな看護師や歯科助手・受付の方なども、患者さんが勇気を出して要望を伝えてくれれば耳を傾けますが、自らが積極的に患者さんの要望を聞き出すようなことまでは、おそらく普段されていないのではないでしょうか。患者さんの声を集めることすら不充分なわけですから、ましてや潜在的な患者である地域住民の声を集めることはできているとは言えないでしょう。
どのように対話を進めればよいのか、“言うは易く行うは難し”です。TKC全国会が出版している『21の成功事例に見る! 地域から支持・信頼される“地域対話型”の診療所経営』の中で、取組事例の詳細が紹介されています。紙面の関係上、ここでは2つの診療所の取組みを紹介します。
事例1
メールマガジンの発信と定期的なアンケート調査の実施
~静岡県浜松市「桜町クリニック」~
当院は、経営理念として「患者さまを第一に考え、親身の医療を行います」「患者さまの要望、地域の要望にお応えします」「地域社会に貢献してまいります」という3つを掲げています。具体的な活動としては、地域のニーズを探るために、開業前には近隣の住宅を戸別訪問しアンケート調査を実施、開業後は会員モニター制度、月に2回のメールマガジンの発行やアンケート調査を実施するなどしています。
また病気の急性期・回復期、もしくは他児への感染の可能性のために保育園・幼稚園に登園できない児を預かる病児保育室を運営しており、利用定員は1日6人で、年間延べ1,200人を受け入れ、地域住民にとって不可欠なサービスになっているようです。
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