医療用語をわかりやすくする工夫
2020.7.20|医療経営
新型コロナウイルスの感染が拡がって以降、政府や都道府県の会見が頻繁に行われていましたが、「クラスター」「オーバーシュート」「ロックダウン」「ソーシャルディスタンス」等々、横文字や専門用語が多用され、ほとんどの国民はピンとこなかったのではないでしょうか。理解するためにテレビのワイドショーなどを視聴し、扇動された人が増えてしまいました。
“言葉は伝わらなければ意味がない”と言われますが、医師の皆さんは患者さんや家族に病状や治療方針を説明する際、常に意識されていると思います。ただ患者さんごとの知識差は多様であり、言うは易く行うは難しです。
患者さん中心の医療の考え方が広まり、医療者は十分に説明をし、患者さんは説明を理解し納得した上で、自ら選択することが求められています。いわゆるインフォームドコンセントです。
ところが医療者の説明に出てくる言葉が分かりにくく、患者さんの理解と判断の障害になっている問題は解決されてはいないでしょう。この問題を改善するために、国立国語研究所は「病院の言葉」委員会を設置し、「病院の言葉」の分かりにくさの原因を探り、分かりやすく伝えるための工夫を、医療者に対して平成21年に提案しました。
提案によれば、患者に言葉が伝わらない原因は三つあります。
三つの原因それぞれで、問題を軽減し解決するのに効果的な工夫の方法は異なりますので、その方法について引用します。
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