リーダーに必要な 「聴く力」と「対話の機会づくり」
2022.3.20|医療経営
自民党の岸田首相は、自著で自分の持ち味として「聞く力」を持つリーダーであると言っています。本来、政治家は自分のために仕事をするのではなく、国民のために仕事をしなければならないため、「聞く力*」があるのは当たり前で「聴く力*」が必要でしょう。
*ただ単に「きく」場合は一般に「聞く」を使い、注意深く(身を入れて)、あるいは進んで耳を傾ける場合には「聴く」を使う。(出典:NHK放送文化研究所)
ドクターは効果的な問診をするために、普段から聴き方について工夫されていると思います。ただ経営者である院長が職員との間で、医師が他職種との間で、聴くことができているかと問われれば、自信をもって「Yes」と言えるでしょうか?
相手の話を聴くときのあり方、聴き方の技術として、アクティブリスニングがあります。米国の臨床心理学者が提唱したコミュニケーション技法で、「積極的傾聴」と訳されています。相手の発する言葉だけでなく、その背後にある感情や気持ちまで積極的につかもうとする聴き方を言います。
アクティブリスニングの手法には2つの種類があります。
1つ目は、言葉のやりとりによって相手の話を聴く方法です。相手の会話を聴いている途中で自分の意見を言いたくなっても、会話の途中で割り込んだり、否定するような言葉を投げかけたりしないのが前提になります。その他に留意するポイントは以下の4つです。
①共感する
会話をする相手の立場や目線に立って、「私もそう思う」「わかるよ」「大変だったね」といった共感度を示します。「自分の気持ちを理解してくれている」という安心感を与えられます。
②相槌をうつ
会話において、「へえ~」「そうなんだ」「なるほど」といった相槌をうつのも効果的です。ただし声のトーンがパターン化すると、関心が無いように思われるので注意が必要です。
③パラフレージング
相手の言葉を自分なりに言い換えて繰り返すことで、相手に自然と自問自答を促すことができます。
④オープンエンドクエスチョン
「はい」「いいえ」で会話が成り立つ「クローズドクエスチョン」の対極の会話で、話し手に共感しつつ、会話を広げることができます。「5W1H」を活用すると話しやすいです。
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