コラム

ライフ・キャリアレインボーという概念は 医師にも有効か?

2021.7.20|ライフプラン

皆さん、こんにちは。ジーネット㈱代表取締役社長の小野勝広です。今回は「ライフ・キャリアレインボーという概念は医師にも有効か?」について考えてまいります。
突然ですが、この「ライフ・キャリアレインボー」という用語を耳にしたことがありますか? これはアメリカの教育学者であるドナルド・E・スーパー氏が提唱しているキャリア理論です。
ひと言でまとめるなら、「自分の生活を、現在を中心に、過去から未来まで虹の形に描いた図のこと」と言って良いでしょうか。 ポイントは、キャリアを仕事だけでなく、家庭や余暇等のプライベート面や社会的な活動なども含めた人生全般から捉え、「生涯を通しての自分らしさの表現がキャリアである」と定義づけている点です。
人生論とキャリア論は区別されていることが一般的です。しかしプライベートな生活や人生と、仕事を中心としたキャリアの関係は切っても切れないものですよね。
私自身もキャリアプラン3箇条と題して、①中長期的な視点を持ちましょう、②ライフプランをベースに考えましょう、③自分らしいオリジナリティを含めましょう、と情報発信をし続けているのですが、この①、②、③のいずれもがプライベートとは切り離せないと考えており、この「ライフ・キャリアレインボー」に関しても、すっと頭に入ってきました。
ドナルド・E・スーパー氏は、人生には大きく7つの役割があるとして、❶子供❷学生❸余暇人❹市民❺労働者❻家庭人❼その他の様々な役割に分類しています。これらの役割の重なりや相互関係を形にしたのが「ライフ・キャリアの虹」、つまり「ライフ・キャリアレインボー」です。

私たちは年齢を重ねるごとに、役割が増え、それらの重なりも増えていきます。
職業人としてのキャリアが完璧でも、家庭人、市民としてのキャリアに綻びがあれば、トータルとしてのキャリアは崩れ、トラブルや矛盾をきたします。
またキャリア形成は自分だけで成り立つものでもありません。そこには家族や地域コミュニティ、組織といった社会環境のサポートが必ず必要になります。「ライフ・キャリアレインボー」では、自分個人だけでなく、その周囲を取り巻く様々な社会的な要素を含めた視点から、自分のキャリアを考えることを重視しています。
医師の皆さんは「ライフ・キャリアレインボー」の図を完成させた時に、どういった面が不足しているでしょうか? どこに課題があることが多いでしょうか?
医師の働き方改革が叫ばれ、コロナ禍でも、医療法改正が参院本会議で可決、成立し、医師への健康確保処置の義務付けや病院再編への支援恒久化が定められましたが、今現在も医療現場で奮闘する医師の皆さんは、ただそれを待っているわけには行かないと思うのです。我が身を守るのは自分だけ、自衛手段が必要です。

 

 

 

 

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