コラム

中断患者を減らすための 無断キャンセル対応

2022.3.20|歯科経営

日本歯科医師会が、新型コロナウイルス感染が拡大した初期に患者を対象に実施した調査によりますと、「2020年1月~6月に歯科受診や定期チェックをキャンセルしたか?」という質問に対し、「現在治療中」と答えた人の16.9%、「現在中断中」と答えた人の30.5%が「キャンセルをした」と答えています。
「現在中断中」と答えた人に中断している理由を聞くと、図表1のように「新型コロナウイルスの感染拡大を考慮し、受診やチェックを控えたから」(44.6%)が最も多くなっています。ただその他の中断理由をみてみると、歯科医として普段から小まめに対策を講じていれば防げたものもあったのではないでしょうか。

図表1 「現在中断中」患者の中断理由   出典:日本歯科医師会2020年9月23日リリース「歯科医療に関する一般生活者意識調査」

治療中断が発生する患者サイドの主な要因としては、次の5つが考えられます。

これらのうち②から⑤の場合、今の時代、ロコミなどを通じて地域における自院の評価を落とすことになりかねませんので注意が必要です。
中断患者は、その前段階として無断キャンセルをします。そしてキャンセルが続き、そのまま中断患者になってしまいます。事前対策を打つとすれば、無断キャンセルが発生した段階です。
無断キャンセルには患者の単なる不注意から、診療内容や接遇などに対する不満など、実に様々です。無断キャンセルは放置しておかないで電話等でフォローをする、不満がありそうな場合はその内容を確認する、誤解がある場合は悪い口コミに繋がらないように誤解を解いておく必要があるでしょう。無断キャンセル要因別の対策案を、図表2のように整理しましたのでご参考にしてください。
コロナ禍が長期化することで、診察券をスマホのアプリに切り替えている医療機関が徐々に増えてきているようです。アプリならば、予約日時が近づくとリマインダーメッセージを自動で配信し、患者の予約のうっかり忘れを防止することができます。またオーラルケア商品の提案や、患者の口腔内の写真・動画の共有など、患者とのコミュニケーションツールとして利用することができます。

 

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