コラム

職員から選ばれ続ける医療機関を目指しましょう

2021.1.20|医療経営

インターナル・マーケティングという言葉を聞かれたことはありますか?
あまり聞きなれない言葉だと思いますが、組織内に対するマーケティングのことです。具体的には、職員を顧客と同様にとらえ、働きやすい環境を整えることによって、仕事への誇りを持たせたり、組織への帰属意識を高めたりします。
長時間労働や人間関係など職員が仕事上で困っている内容について情報収集をし、働き方改革等を本気で行うこと(職員向けサービスの向上)で、職員満足度が上がり、職場(医療機関)に対するロイヤルティは高まり、自然に定着率や生産性が向上します。その結果、患者向けのサービスの質が目に見えて上がれば、患者の満足度が向上し、患者は自院をかかりつけ医療機関にします。その上に知り合いにポジティブな口コミをしてくれるかもしれません。

患者満足と職員満足の関係は、いわゆる「鶏と卵」の関係のように見えますが、まずは職員満足度を高めることから始めるのが良いでしょう。もちろん「職員満足度を高めるためには投資(資金)が必要。まずは患者を増やし利益を確保しよう。」という考え方もあります。ただコロナ禍でも下がらない医療・介護業界の有効求人倍率や将来的な生産年齢人口の減少を考えれば、労働集約型ビジネスである医療機関にとって、インターナル・マーケティングによる職員満足度の向上は、最重要なのではないでしょうか。
そもそも医療機関の場合は、働き手である職員の確保ができなければ、診療報酬で定められている施設基準を満たせなくなることも出てきます。請求できる診療報酬点数が下がれば、損益分
岐点を超える収入の確保が難しくなってきます。
では職員満足度の向上のために何をすべきかですが、先進的な取組をしている企業として、1983年の開園以来、人気を高いレベルで維持し続けている東京ディズニーリゾートを運営している(株)オリエンタルランドの従業員とのかかわり方は参考になります。

 

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