コラム

投資信託はどこで 購入すればいいのか?

2021.11.20|マネー

前号では分散投資で資産運用をするための投資信託(ファンド)の商品(以下、略して投信と表記)選びについて説明しました。投信を販売しているのは証券会社、銀行、保険会社、郵便局等様々ですが、販売手数料等の違いがあるため、購入する金融機関を慎重に選ぶ必要があります。

まずは選んだ投信を販売しているかどうかを探す必要があります。一般社団法人投資信託協会やモーニングスター(株)のホームページをみると、ファンド検索サイトがあり、投信ごとに販売会社の一覧が掲載されています。例えば、人気の高いアクティブ・ファンド商品のひとつである“ひふみプラス”は、100社近くが販売しています。

多くの販売会社からどこを選ぶべきか、主な選択基準は以下の4つです。

① 販売手数料
② 対面等での相談サービス
③ 各種サービス・キャンペーン
④ 取扱ファンド数

 

① 販売手数料

投信を販売する会社が独自に設定している手数料は、購入時手数料と換金時手数料です。後者の手数料を取る会社は少なくなっていますが、確認をしておく必要はあります。

購入時手数料をゼロとしている会社がある一方で、購入価格の3%以上を設定している会社もあります。さきほどのひふみプラスでは、0%が最も多いのですが、1.65%、2.2%、3.3%(すべて税込)に設定している会社もあります。販売手数料が3.3%の場合、仮に100万円の予算で購入すると、3.3万円が自動的に手数料として取られます。定期預金の金利が約0.002%/年ですので、3.3%の手数料はかなり高いと感じます。

傾向としては、口座開設から取引まで全てネットのみで完結できるネット証券は低く、対面で販売している会社は高くなっています。

 

② 対面等での相談サービス

投信選びについて事前に相談したい場合は、対面サービスを提供している会社を選ぶ方法も考えられます。販売手数料を相談の対価とみなせば、割安とも言えます。例えばネット証券では、インターネットで顧客が自分で購入する場合の手数料は0%ですが、IFA (Independent Financial Advisorの略、独立系ファイナンシャルアドバイザー)に対面相談して購入する場合の手数料は有料にしています。

ただ相談する際に注意しないといけないのは、金融庁が右表のような金融事業者における顧客本位の業務運営の更なる浸透・定着に向けた取組を未だに強化しているように、販売側の利益優先で投信を勧める会社があることです。例えば同じグループの運用会社の投信を優先的に勧めてきたり、顧客に既存の保有投信を解約させて新しい投信に誘導して手数料を稼ぐことを繰り返す「回転売買」をしたりする会社もあるようです。

あえて医療業界で例えるならば、患者にとって最適な処方をするのではなく、つながりの強い製薬会社の医薬品を優先して処方したりする医療機関、診療の間隔を空けて様子をみても良い患者に対して頻繁に再診を促すような医療機関でしょうか。そのような医療機関には、患者として関わりたくないでしょう。

 

③ 各種サービス・キャンペーン

ネット証券の中には、投資信託の保有残高に応じてポイントを継続的に付与したり、付与されたポイントで投信を購入できたりするサービスを実施している会社もあります。ポイント付与率は定期預金等の金利と比較して高いため、お得感はあります。

対面販売で販売手数料を設定している会社は、期間限定で販売手数料の全部もしくは一部の金額をキャッシュバックするサービスをしていたりします。ただサービス適用対象を信託報酬が高い投信に限定している場合がありますので、注意が必要です。

 

④ 取扱ファンド数

将来的に最初に選んだ投信以外の商品を追加で購入する場合、できれば同じ金融機関で購入できた方が便利です。できれば品揃えが充分な金融機関の方が良いでしょう。

金融機関によっては、資本系列が同じグループの投信を中心に販売し、他社の投信の品揃えが少ない場合もありますので、その点を理解した上で口座開設先を選びましょう。

 

「顧客本位の業務運営に関する原則」と営業現場で生じていること

原則1  方針の策定・公表
お客様第一との方針を掲げていても、現場に定着していない。

原則2  顧客の最善の利益の追求
自社の目先の利益を優先し、顧客の利益をないがしろにしている。

原則3  利益相反管理
同一グループに属する別の会社から提供を受けた商品を優先して推奨をする。

原則4  手数料等の明確化
自社の利益のために手数料の高い商品を優先的に販売していたとしても、顧客にはわからない。

原則5  顧客への情報提供
顧客の知識・経験に合わせた情報提供ができていない。

原則6  顧客にふさわしいサービス
株式投資経験の少ない人に、信用取引を勧めたり仕組債など複雑な商品を販売したりする。

原則7  従業員の動機づけ・ガバナンス体制
ノルマなど成果報酬の人事評価により、営業成績優先で顧客利益に反した販売になっている。

(注)上記内容は、特定の会社や商品の推奨等を目的としたものではありません。
最終的な投資決定は、読者ご自身の判断でなさるようにお願いいたします。

 

 

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